大学で工学系を学んでいる人が誰もが一度は、考えるであろう「大学院進学or学部で就職」について自分の経験を含めながら考えてみました。
工学系の場合だと、大学院に進学してより専門性を磨いた方が、就職に有利だと言われますが果たして本当にそうなのだろうか。それが最適なのか。いつも疑問に思っていました。
この選択が少なからず、人生に影響が出るだろうし、悩むところだと思います。
少しでも悩んでいる人のためになればいいなと思います。
大学院とは
大学におかれ、学術の理論および応用を教授研究する機関。主に、各専門分野に応じて研究をする機関である。
所定の単位を習得し,論文を提出して合格した者には,修士課程では修士,博士課程では博士の学位が授与される。
出典 https://kotobank.jp/word/大学院-90878
大学院の期間
大学院では、まず修士課程(2年間)を学ぶことで、修士の学位が得られます。その後さらに博士課程(3年間,例外はある)に進み、博士の学位が得られます。もちろん修士の学位をとり、就職することも可能であり、大学院生の大半はそのルートで就職することになります。
大学院進学のメリット
1.専門性を磨ける
第一に専門性を磨けるところです。大学院生は、研究、企業との共同研究開発、論文作成などなどとてもハードで大変です。それをデメリットとあげる人がいますが、そもそも勉強しに大学院に進学しているわけで、将来のキャリア形成にとても価値のある経験になります。
工学部の学生さんたちは、将来エンジニアになり開発、研究に携わっていくことになると思います。専門性を持っていないと活躍できないため、就職する前の下準備としてはすごく良い場所だと思います。
2.修士は企業からの信頼がある
修士を持っていると、大学院で2年研究業務をしたことになるので、ある程度、研究のノウハウが分かっているとみなされます。研究開発を行なっている企業からすれば必然的に修士卒業の人材が欲しくなると考えられます。
3.初任給が高い
学部卒と大学院卒では、平均的に大学院卒の方が初任給が約3万円ほど高いと言われています。
50歳ほどになると年収に約200万の差が生まれると言われています。
⚠️あくまでも平均であり、学部卒でも優秀な方は沢山いますし、一概には言えないと思います。
大学院進学のデメリット
1.キャリアの遅れ
学部卒に比べて、2年遅く社会人になるので、社会人としてのキャリアが2年遅れます。この2年で会社内で大きく差が出てしまうことも当然あります。
会社に入ってから、自分は大学院卒業しているのに!と腹を立たせることがあるかもしれません。
2.金銭不足
大学院時代は同じ年の人に比べれば、お金を持っていない方が多いかと思われます。
もし、将来、マンション経営、投資家、自分のお店を出したいと思っている方は、資金を貯めるのが遅くなり、他人より遅れをとる可能性があります。
3.経済影響を受ける場合がある
2020年に東京オリンピックが開催されますね。それにより、現在(2019年)はとても「就職売り手市場」で、就職がしやすい状況ですが、それが終わり「就職買い手市場」になると、有名企業への就職は狭き門になると考えられます。
過去に、2008年に起きたリーマンショック後の就職はかなり厳しかったようです。大学院進学を検討する時、経済状況も考慮する必要がありますね。
学部卒業のメリット
1.早く実務経験が積める
2年も経つと、たくさん仕事をもらうようになり、プロジェクトのリーダーを務めることもあります。座学より、実務経験を積む方が個人の成長するスピードが早いこともあります。
また、新人育成係や色々な業務をこなすようになり、会社での信頼関係を築くことができるでしょう。
能力があるとみなされれば、大学院卒より早い出世も見込めます。
2.お金が貯まる
若いうちにお金が貯まるので、色々な経験ができます。海外旅行、投資、高級バー、etc.そこでの出来事、出会いが人生を大きく変えることだってあります。
また、将来、「企業したい」、「家を買いたい」、「結婚したい」などの目標がある人にとっては影響がありそうですね。
3.企業からの期待が小さい
一見、デメリットに見えますが違います。
もしあなたが、東大の大学院を出ていたとしましょう。会社の人たちは、あなたの事を、すごく頭が良くて、仕事ができる人だと期待するでしょう。しかし、みんなと同じ仕事しか出来なかった場合、期待ハズレと思われてしまいます。
一方で、学部卒の人には、そこまで専門性に期待していません。その状態で専門性を持っていたとしたら、会社の人たちから一目置かれる存在になるはずです。
常にチャレンジャーの気持ちでいれますね。
学部卒業のデメリット
1.研究職につけない場合がある
大手企業では、研究職募集を、修士・博士と限定している会社も少なくありません。
また、表上は学歴は考慮しないと言っていても、会社内部では学歴によって配属を決めている会社は多く存在していると思います。
2.初任給が低い
学部卒と大学院卒では、平均的に学部卒の方が初任給が約3万円ほど低いと言われています。
50歳ほどになると年収に約200万の差が生まれると言われています。
3.出世に影響することも
学歴を重視している古い体質の会社では、ある役職で頭打ちにされ、それ以上の出世が見込めないことがあります。
自分の方が能力があるのに!と悔しい気持ちになることも考えられます。
結局どうすればいいの?
メリットとデメリットを理解した上で結局どうすればいいんだ。って思う人が沢山いると思います。
ここからは自分が思うことを書いていきます。
専攻したい分野が明確な人は、大学院に進学しましょう
将来、この分野の知識をもっと身につけて世界的に活躍したいんだ。と明確な目標がある人はぜひ大学院に進学した方がいいと思います。
会社に入ると、日程調整業務であったりと研究以外の仕事も沢山あります。
大学院2年間という長いようで短い時間で、研究に専念することはとても良い経験になると思います。
年収高くなるし、なんとなく大学院に行こうはやめておいた方がいい
みんな大学院に行くから、自分もなんとなく行こう。と思って大学院に進学する人は少なくありません。
大学院は決して楽なところではありません。しっかり研究成果をあげ、論文を書き、学会で発表するなど、好きなことでないときつく感じることが多いです。
学歴で能力を判断されたくないと思う人は、企業選びが重要
大学生の中でも、学部のうちに必死に勉強し研究も頑張っている人は沢山います。必死に勉強して能力が高い人は、早く社会に出て活躍したいけど、学歴で研究職につけないのは嫌だ。と思っているが多いと思います。
そういう人は、企業選びを頑張りましょう!
会社によって、学歴を考慮しない会社が増えてきています。ベンチャー企業を中心に、IT企業や、sony、Hondaといった大きい会社でも学歴を考慮しない会社はたくさんあります。
興味のある企業には積極的にインターンシップに行きましょう。
夏休みなどは2weekのインターンシップを行なっている企業がたくさんあります。
インターンシップに参加すると、若手さんとお話しする機会とかもあるので、学歴についても聞くことができますし、選考に有利になったりすることもあります。
また、同じ年代の方と新しい出会いがあるので、良い刺激になります。
まとめ
みなさんいかがでしょうか。
最近は、大手企業だから一生安泰といった時代は無くなりつつあります。
今は、インターネットがすごく発達した世の中になり、個人での発信力が上がっています。
自分に専門性、武器を身につけることが最も大事になってきます。
今後のキャリア形成については、自分が最も成長できる方向に進んでもらえればなと思います。